土壌汚染調査・浄化 株式会社エンバイオ・エンジニアリング

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発表論文

土壌洗浄・揚水工法による油分汚染対策

(著作者)
  • 株式会社エンバイオ・エンジニアリング

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1.はじめに

近年、全国各地でガソリンスタンドにおける油汚染が関係企業の自主的な調査により顕在化してきている。土壌の油分汚染の原位置浄化の需要が高まっており、ベンゼンについては化学酸化工法による浄化が有効であるが、汚染油種によっては分解性が低く、化学酸化工法が向かないことがある。本報告は油分汚染した土壌の洗浄剤および低濃度フェントン反応剤多地点・高密度注入による土壌洗浄と地下水揚水工法を組み合わせた油分汚染対策工法の提案と実施例である。

2.施工方法

2.1 サイト情報

本サイトは細砂層からなり、汚染深度はGL-1.0 mからGL-3.0 mである。本サイトの平面図を図-1に、土壌汚染性状を表-1に示す。

2.2 浄化薬剤

2.2.1 使用薬剤の設定

事前に行ったトリタビリティー試験により、化学酸化工法による油分汚染土壌の浄化効果は見られなかったため、土壌洗浄剤と低濃度フェントン反応剤注入による土壌洗浄と地下水揚水工法を組み合わせた。洗浄剤はポリグリセリンの水酸基に脂肪酸をエステル結合させたもので、界面活性剤の効果で油膜を解消し、土壌に吸着している油分を剥離する。低濃度フェントン反応剤は既往の実績により過酸化水素水、硫酸第一鉄、pH調製剤(クエン酸ナトリウム)とした。

2.2.2 薬剤量の設定

使用薬剤量を表-2に示す。

表-2 使用薬剤量
  薬剤量
(kg)
注入する
水溶液濃度(%)
洗浄剤(サーフェスクリーン) 120 0.01
過酸化水素水(35 %濃度) 4500 3.5
硫酸第一鉄 150 10.0
クエン酸Na 150 10.0

2.3 浄化方法

浄化手順(1)

ボーリングマシーンにて注入ロッドをGL-4.0 mまで打設し、段階的に引き上げた (図-2) 。注入ロッドの間隔は1.0 mとした。注入ロッド打設位置を図-4に示す。

浄化手順(2)

ボーリングマシーンにて注入ロッド打設位置の中間点に揚水井戸を設置した。揚水井戸は全長4.0 m、スクリーンはGL-2.0 mからGL-4.0 mの2.0 mとした(図-3)。揚水井戸設置位置を図-4に示す。

浄化手順(3)

洗浄剤およびフェントン反応剤を交互に所定本数・所定数量注入し、揚水井戸より地下水の揚水を行った。(写真-1)揚水した地下水は産業廃棄物処理を行った。

浄化手順(4)

ボーリングマシーンにてチェックボーリングを実施し、各地点・各深度の土壌を採取する。

2.4浄化完了の確認

チェックボーリングにより採取した試料をGC-FID法によるTPH分析を行った。

3.結果と考察

3.1 土壌洗浄・揚水工法の結果

本浄化工法による油分濃度の浄化効果について確認した。表―3に分析結果を示す。Step1浄化後においてNo.2地点の深度1.0 mおよび2.0 m、Step2浄化後に全地点・全深度において基準の適合が確認された。

3.2 まとめ

表-3の結果より、土壌洗浄・揚水工法により全地点においてTPH濃度の浄化効果が得られた。このことから、本工法は油分汚染土壌において、浄化効果が得られた。

これは、本サイトの油分汚染土壌が砂層で透水性が良かったこと、また、注入ロッドおよび揚水井の間隔を1.0 mとし、多地点・高密度注入にしたことにより汚染土壌にまんべんなく洗浄剤および低濃度フェントン反応剤を注入し、土壌洗浄をすることができたことが理由と考えられる。

今後の課題として、本工法では、洗浄剤の影響で多量の泡が発生し、真空ポンプによる揚水をしづらくなり、作業効率が悪くなった。そこで泡の処理方法を考慮する必要がある。

本工法の実施例を増やし、さらに、透水性の悪いシルト層、粘土層における油分土壌汚染の対策についても考えていく必要がある。

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